縁があって20年前に九份にやって来た燦兄さんは、この天国のような海と山を見て九份のとりこになりました。華やかな台北を離れて九份に引っ越すことを決めただけではなく、後には九份の文化と芸術の重要な後押し役を務めるようにもなりました。
目の前の燦兄さんはカメラマンというだけではなく、文字通りの芸術家でもあるのです。九份鉱山劇場の《油炸粿囝仔ㄟ夢(油条の子どもの夢)》は燦兄さんが長年参加してきた作品です。燦兄さんが九份にやって来たその年に「九份芸術中心」を立ち上げましたが、後にそこを「九份喜来園景観民宿」に建て替えて、九份の美しさとその喜びをより多くの観光客と分かち合っています。九份旧市街(老街)入口の芸術作品は市役所が燦兄さんにデザインを委託したものです。
「九份は実に良い所、世界のだれもが知っている、地元の人はまじめで熱心、遊びに来るなら九份へ…。」これは燦兄さんが九份を称えるために書いた「九份甚句(九份唸歌)」です。これほどまで九份を愛する芸術家がなんと民宿オーナーだとは思いもよらないでしょう。燦兄さんと九份の美しい風景の数々を再び訪れることができたら、九份への印象が変わるはずです!九份に10回も来たことが無い私のような都会人でも燦兄さんの愛した九份の美しさを見てみたいと思わずにはいられません。